帆前掛けの注意事項
帆前掛けの注意事項
最近帆前掛けを販売しているサイトのレビューを見ると、帆前掛けというものをよく理解しないで悪い評価をしている方が見受けられるので、ここで改めて帆前掛けの注意事項を書きたいと思います。
古くからご存知の方はあたりまえのことかもしれませんが、昔は帆前掛けは景品でした。そう、八百屋さんや酒屋さんがお得意さんに粗品として配ったものです。
以下に、注意する箇所の写真を掲載します。いずれも不良品とかB品とかいうものではなく製造工程でそうなってしまうものばかりです。もしご購入される時はこれらのことをご理解いただき染め物である帆前掛けの”アジ”とご理解ください。
串あと
これは帆前掛けを染めて水でノリを落とした後に、反物を天日干しする時にできる串あとです。反物に一定間隔で串が刺さったところだけ染料で染まっていない生地の白色が見えています。製造工程でどうしても付いてしまいます。逆に考えれば、これがあるということは間違いなく手染めであると言えます。
生地のミミ
はた織り機で生地を作っているときにできる織りムラになります。これもはた織機の構造上どうしてもこうなってしまいます。帆前掛けの販売サイトのレビュー記事で縁の始末が良くないと言ったことが書かれていましたが、これは不良品ではありません。
織りムラ
はた織機で織っているときのムラや、糸のつなぎ目などにみられます。これもはた織機の構造上や製造の都合上こういう箇所が出てしまいます。これも帆前掛けの”アジ”とお考えください。
染めムラ
これは糊付けがうまくできていないのですが、生地の状態や糊の状態、その日の気温など、気をつけて染めていてもいろんな条件により染めムラが出ることがあります。萬屋蛙商店の帆前掛けでは大きな染めムラはB品として取り除いています。
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